つらい「肩こり」はストレッチで撃退!おすすめストレッチや予防法を紹介

肩こりは、首すじ、首のつけ根から、肩または背中にかけて筋肉の張りやこり、痛みなどが生じます。慢性化すると、常に痛みを首や肩、背中の周辺に感じ、頭痛や吐き気をともなうことも…。そんなつらい肩こりの予防や改善には、ストレッチが効果的です。肩こりの改善におすすめのストレッチと予防法を紹介します。

監修・ストレッチ考案

大月 直美 先生

健康運動指導士

INDEX

肩こりの原因とは?

首や背中が緊張するような姿勢

肩こりになる原因はいくつかありますが、姿勢はその代表といえます。例えば、猫背や前かがみといった姿勢をとり続けると、首の後ろから肩、背中にかけて広がる僧帽筋(そうぼうきん)などの筋肉にじわじわと負担がかかり、肩こりを引き起こしやすくなることがわかっています。

とくにスマートフォンやタブレット、パソコンなどを使うときにはこのような姿勢になりやすく、肩こりを引き起こす要因になっているといわれています。

長時間同じ姿勢をとる

猫背や前かがみのような首や背中が緊張するような姿勢でなくても、連続して長時間、同じ姿勢をとり続けることも、肩こりの原因となります。

同じ姿勢を長時間続けると、筋肉が収縮して硬くなります。筋肉が硬くなると血管が圧迫され、血行不良が生じます。その結果、硬くなった筋肉が末梢神経を傷つけることで痛みが生じ、肩こりになるのです。

トラックやタクシー、バスなどのドライバー、美容師や理容師など、同じ姿勢をとり続ける機会の多い人は職業柄、肩こりになりやすい傾向があります。

運動不足

運動不足も肩こりの原因のひとつです。運動不足で体をあまり動かさない状態が続くと、動かさずにいた筋肉は硬くなります。同じ姿勢をとり続けているときと同じように、筋肉を動かさずにいると筋肉が収縮し、硬くなってしまうのです。すると、血行不良などが生じるとともに、末梢神経が傷つき、痛みが引き起こされます。これが首や肩周辺の筋肉に生じると、肩にこりを感じます。

精神的なストレス

精神的なストレスはさまざまなかたちで体に影響を与えます。ストレスは脳に悪影響を与えてはたらきを妨げ、身体にもストレス反応が現れます。睡眠障害や疲労感、頭痛、下痢・便秘・吐き気、息苦しさ・動悸などの症状が知られていますが、肩こりもそのひとつとされています。精神的なストレスにより脳の機能に不具合が生じたことで筋肉の血流が少なくなり、肩こりや腰痛が起こると考えられています。

カバンの持ち方

ショルダーバッグなどのカバンの持ち方が、肩こりのきっかけになることもあります。例えば、いつも同じ側の肩にだけカバンをかけていると、一方の肩の筋肉に疲労が集中してしまいます。また、カバンをかけていないほうの肩の筋肉も、バランスをとろうとするため緊張してこわばってしまいます。その結果、肩こりが引き起こされることは、じつは意外に多いのです。

冷房などによる冷え、なで肩

冷房の効きすぎた場所や、冬場寒い屋外などに長時間いると、寒さで血行不良が生じます。寒さによって生じた血行不良によって肩こりになってしまうことも少なくありません。

また、なで肩だと肩こりになりやすいなど、生まれつきの体形が肩こりの生じやすさにかかわることもあります。

肩こり対策の鍵を握るのは肩甲骨?

肩甲骨と周辺の筋肉

このように肩こりは、肩周辺の筋肉の血流が妨げられることで生じます。そこで、肩こりに関係の深い、肩周辺の筋肉について少し知っておきましょう。

肩周辺の筋肉のうち、肩こり対策のポイントになるといわれるのが、肩甲骨を動かすのにかかわる筋肉です。肩甲骨は背中にある三角形をした骨で、可動性がとても良く、腕を上げると斜め上に大きくずれたり、鎖骨を中心に上にも前にも後ろにも、回転するように動くのが特徴です。

肩甲骨のこの動きを支えているのが、菱形筋(りょうけいきん)という筋肉です。内側縁(ないそくえん)とよばれる、肩甲骨の背中の中心側のふちにある菱形筋には疲労が蓄積しやすく、血流が滞って硬くなりやすい傾向があります。したがって、この菱形筋をマッサージすると肩甲骨の動きが良くなることがしばしばあります。

肩こり解消におすすめストレッチ3選

首や背中が緊張するような姿勢や、同じ姿勢を長時間とることが多かったりすると、肩こりが生じやすくなります。

そのような場合に有効なのがストレッチです。ストレッチには、筋肉の緊張をほぐし、血流を改善する効果が期待できます。ここでは肩こり解消におすすめのストレッチをいくつか紹介します。

肩まわりのストレッチ

肩まわりのストレッチの手順
  • 両腕を組んで、指先を肘にひっかけます。
  • そのまま肘で大きな円を描くように、ゆっくりと左右交互に5回ほど肩甲骨を動かすよう意識しながら腕をまわします。

胸・背中のストレッチ

胸・背中のストレッチの手順
  • 両手を頭の後ろで組みます。
  • 息を吸いながら肘を外側に開き、左右の肩甲骨を引き寄せながら視線を上へ向けます。
  • 息を吸いきったら、今度は息を吐きながら肘を内側に向け、首から腰までをできるだけ丸めていきます。
  • 息を吐ききったら、吸いながら2、3の動きを3~5回繰り返しおこないます。

背中・腰のストレッチ

背中・腰のストレッチの手順
  • 右腕を伸ばし、左腕で抱えるように胸へ引き寄せます。
  • 顔は正面を向いたまま、腰から体をひねり、20秒程度静止します。
  • 体を正面に戻し、腕を下ろしたら、反対側も同様におこないます。

肩こりの予防法

運動などで体を動かす

肩こりは、セルフケアによる予防が可能です。まずは適度に体を動かし、肩こりの予防や改善に努めましょう。

運動やスポーツをすること以外に、通勤や通学、買い物などで歩いたり、階段の昇降をしたりといったことも体を動かすことに含まれます。体をなるべく動かして血流を促すと、筋肉がこわばって硬くなるのを防げます。そうしたことを積み重ねて、肩こりの予防につなげていきましょう。

ストレッチをする

先ほど肩こり解消に効果的なストレッチを紹介しましたが、ストレッチはそもそも筋肉や筋(すじ)を伸ばすことにより、筋肉や関節の状態を良くすることを目的とした運動です。ストレッチで筋肉などを伸ばすことは、肩こりや腰痛、こむら返りなどの予防にも有効といわれています。

また、最近ではストレッチによって美しい姿勢が保持できたり、リラクゼーション効果がもたらされたりすることもわかっています。

肩こりの原因である筋肉の収縮を防ぐほか、姿勢を正したり、リラックスできてストレスを緩和させたりする効果もあるといわれるストレッチは、一人で気軽にできる肩こりのセルフケアとして有用です。

ストレスをためない

体を動かしたり、ストレッチをしたりして筋肉の血流を促しても、精神的なストレスが体に影響を与え、血流が妨げられることがあります。そこで、ストレスによって肩こりが引き起こされないよう、ストレスの緩和や解消をすることも重要です。

例えば、趣味に没頭するなど自分なりのストレス解消法を持っておく、睡眠を十分にとるなどして、ストレスをためすぎずに日常生活を送れるような工夫をしておきましょう。

正しい姿勢を保つ

悪い姿勢を日々とり続けると、その影響が徐々に体に蓄積されていきます。

とくに猫背や前かがみなどの姿勢は、肩こりを生じさせたり悪化させたりする原因となります。スマートフォンはなるべく目の高さで見る、スマートフォンの操作は両手よりも片手で行う、パソコンを操作するときのデスクやイスの高さを合わせるなどの工夫をして、首や肩に負担をかけにくい姿勢を保ちましょう。

体温調節しやすい服装をする

血流の妨げになる寒さを防ぐのも、肩こりの予防になることがあります。寒さの厳しい冬場はもちろん、まだ寒さに慣れていない季節の変わり目や、夏場でも冷房による冷えを感じることがあるでしょう。寒さに応じた服装にする、寒いときには羽織ったりかけたりできるような体温調節しやすい服装を準備しておけると安心です。

入浴して血流を促す

入浴には血流を改善し、冷えの予防、肩こりや腰痛の緩和、ストレス解消などの効果が期待できます。「普段はシャワー派」という人も、たまには湯船に湯をはり、肩までゆっくりとつかって血流を促してみてはいかがでしょう。また入浴後には体調に配慮しながらストレッチをすると、肩こり予防にさらに効果的です。

肩こり解消のために摂りたい栄養素

神経の機能維持に関与するビタミンB1・B6・B12

食生活や栄養素にも、肩こりの解消につながるものがあります。

まず紹介したいのがビタミンB群です。ビタミンB群は、疲労回復に効果のある栄養素として知られています。肩こりの主な原因である筋肉の疲労の回復を促し、肩こりの解消に役立つことがあります。

なかでも、糖質をエネルギーにかえ、筋肉や神経に供給する役割を果たすビタミンB1を十分に摂ることが改善のポイントといえます。

血液循環に関わるビタミンE、葉酸

続いて紹介したいのが、血液循環に関わる栄養素、ビタミンEです。ビタミンEは、毛細血管まで血液の流れを良くする働きに関与しており、筋肉の活動に必要な栄養分や新鮮な酸素が体のすみずみまで運ばれ、肩の筋肉の疲れがやわらぐことが期待できます。

また、同じく血液循環にかかわるビタミンである葉酸は、リン脂質やタンパク質の合成に関与し、神経の修復を助けると考えられています。

市販薬に配合されている成分にも注目

そのほか、市販薬には肩こりの効能のあるものがあります。次のような成分の配合されたものを試してみるのもおすすめです。

使用の際には医師や薬剤師または登録販売者に相談しましょう。

抗疲労成分「フルスルチアミン」

フルスルチアミンはビタミンB1誘導体とよばれる成分です。ビタミンB1は、疲労回復やエネルギーの産生に重要な役割を果たしますが、カラダに吸収されにくいという欠点があります。そこでビタミンB1が、よりカラダへ吸収されやすくなるように研究を重ね、開発された成分がフルスルチアミンです。

ビタミンB1に比べて、体内でよく吸収された後、ビタミンに変換されて、エネルギー産生に関わることで筋肉の疲労などに働きます。

末梢神経の修復に関与する「メコバラミン」

メコバラミンは活性型のビタミンB12であり、活性型とは体の中で働く形の状態のことをいいます。

ビタミンB12は、神経の機能維持に役立ち、末梢神経の修復に関与するビタミンです。メコバラミンは体の中でそのまま働く形の活性型ビタミンB12で、医薬品に配合される成分です。

ストレッチをして肩こりを予防しよう!

肩こりには予防などのセルフケアが有効です。早めに対処すれば、肩こりが悪化して生じる頭痛や吐き気などを防ぐことも可能です。

ストレッチ、運動を取り入れるとともに、食事や栄養などにも注意しながら、肩こりの早期改善、悪化の防止に努め、痛みのない日々を送りましょう。

<参考文献>
  • 日本整形外科学会「肩こり」(https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/stiffed_neck.html)
  • 「快速まるわかり 首・肩の痛みとこりを解消する 専門医が図解するシリーズ」(法研)
  • スポーツ庁制作動画「【肩甲骨の可動性】自分の身体知っていますか?~室伏広治のセルフチェック~ Scapular mobility(elevation)」

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