更新日:2021年12月1日

お酒を飲む人は特にビタミンB1不足にご注意!(2)

年末年始でお酒の機会が増えてグッタリ、なんて事になっていませんか?
お酒をよく飲む人はビタミンB1不足にご注意!という内容を以前ご紹介しましたが、今回はその続編です。

INDEX

お酒の強い人、弱い人

お酒を飲むとすぐに真っ赤になって酔っ払ってしまう人もいれば、顔色を変えずにいくらでも飲める人、いろいろですよね。さて、この人達にはどんな違いがあるのでしょうか。アルコールを摂取すると、まず体に有毒な「アセトアルデヒド」という物質に分解されます。アセトアルデヒドはさらに体内で分解されて、無害な「酢酸」になります。
このように2段階のステップでアルコールは分解されるわけですが、お酒の強い人と弱い人ではこの2段階目の反応、アセトアルデヒドから酢酸に分解する力が違うといわれています。
詳しく説明すると、この反応は「アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)」という酵素が作用しますが、この酵素の働きは遺伝によってまったく強さが違うのです。
ちなみに日本人の約5%が「下戸」と呼ばれる全くお酒の飲めない人なんだそうです。

お酒を飲むとビタミンB1が消費される!?

お酒を飲むとビタミンB1が消費される事が知られていますが、なぜでしょうか。
アルコールを分解し、最終的にエネルギーを作り出すときにビタミンB1が消費されるのに加えて、大量にお酒を飲んだときにはさらにビタミンB1が必要になるとされています。
先ほどアセトアルデヒドはALDH2によって分解されると説明しましたが、お酒を大量に飲んだときはALDH2だけでは分解が追いつかなくなり、違う方法で分解されます。この反応で、ビタミンB1が大量に消費されてしまうのです。
さらに、アルコールはビタミンB1の吸収を悪くしたり、排泄も加速させる事が知られています。

(実生活におけるビタミンB1に関する最近の話題について)
糸川嘉則・武田薬報第343号(1982)別刷

「節度ある適度な飲酒」ってどれくらい?

大量にお酒を飲むとビタミンB1の必要量が跳ね上る、という事ですが、ではどれぐらいの量を「大量」というのでしょうか。
ALDH2の処理能力は個人差が大きいですが、一般に「節度ある適度な飲酒」は純アルコール換算で20gが目安となり、「多量飲酒」は60g以上をさします。
これらの量を目安に、自分の「飲み方」を見つけるのもいいかもしれませんね。
お酒の前後のビタミンB1補給もお忘れなく!

主な酒類の換算の目安
お酒の種類ビール
中瓶1本500mL
清酒
1合180mL
ウイスキー
ブランデー

ダブル60mL
焼酎(35度)
1合180mL
ワイン
1杯120mL
アルコール度数5%15%43%35%12%
純アルコール量20g22g20g50g12g

厚生労働省【健康日本21】目標値一覧より

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