更新日:2021年12月1日

疲れの基礎知識 疲れの種類:疲れの期間

監修

渡辺 恭良 先生

日本疲労学会 理事長、
神戸大学大学院 科学技術イノベーション研究科 特命教授、
理化学研究所 名誉研究員、
Integrated Health Science株式会社 代表取締役CEO

疲れの期間

どれぐらいの期間続くと「疲れ」といっていいのでしょうか?

一般的には、一晩寝て取れる疲れも疲れと言いますが、1日寝る、休む、休憩をとることで回復する疲れをここで取り上げ、“疲労”とするかどうかは疑問です。
自分は疲れているとは思っていないけれど、作業能率が落ちていることがあるわけで、疲れの客観的な定量性と本人の感じ方にはギャップがあります。
文部科学省の疲労班では、だいたい次のようにいわれています。

  • 急性疲労……1日寝ると、とれる
  • 亜急性疲労…1週間程度続く
  • 慢性疲労……6ヵ月以上続く

医学的にみると、医学的用語として慢性疾患といわれる場合の「慢性」の定義は、普通は3ヵ月以上ですが、病的な疲れとしてとらえる慢性疲労症候群の場合は、6ヵ月以上、疲れが続く場合をいっています。小児型の場合、30日以上続く場合を慢性疲労症候群といい、慢性的で病的な疲労というときの期間は、大人と子どもで違います。
慢性疲労の期間の考え方は、年齢や国によって違ってくるということがあります。

※このような症状が気になる場合は、一度医療機関の受診をお勧めします。

放置してはまずい「疲れ」とは?

疲れが1週間程度続いて、日常生活に支障が出てくる場合には、対処しなければならないでしょう。とくに、起きにくい、作業能率が非常に低下するなどの場合、また、運動やお酒の飲みすぎといったはっきりした原因が思いあたらないのに、1週間程度、疲れが続く場合などです。

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