更新日:2024年11月28日

栄養失調は現代でも増えている!? 新型栄養失調の症状とその改善方法とは?

「栄養失調」というと、食料が不足している時代や地域で起きるイメージがある方も多いのではないでしょうか。ところが、食料が十分にある現代の日本でも、知らず知らずのうちに必要な栄養素が不足している人は少なくありません。現代では、エネルギーは十分摂れているのに、ビタミンやミネラルが不足する「新型栄養失調」に陥る人も増えています。そこで、この記事では、新型栄養失調になると起きる症状や改善方法、不足しがちな栄養素について紹介します。「栄養素がちゃんと摂れているか不安…」「しっかり食べているのに疲れやすい」といった人は、ぜひ参考にしてみてください。

監修

谷口 英喜 先生

済生会横浜市東部病院 患者支援センター長、東京医療保健大学大学院 客員教授

INDEX

栄養失調とは?なぜ起こるの?

「栄養失調」とは、体の健康を保つのに必要なエネルギーや、たんぱく質などの栄養素が十分に摂れていない状態のことで、「低栄養」とも呼ばれています。

栄養失調を引き起こす主な原因は、食欲の低下や無理なダイエットなどによって食事量が減ること。その他、仕事などに追われて、食生活のバランスが乱れている場合も、低栄養に陥りやすいことが分かっています。

栄養失調は、子どもから大人まで、どの年齢の人にも起きる可能性がありますが、日本において特にリスクが高いのが、高齢の方です。健康に生活しているように見えても、加齢によって噛む力が弱まっている、買い物に行けない、食事の用意が億劫になっているといった事情から、気がつかないうちに低栄養を起こしてしまう人も少なくありません。

その他、持病や薬、術後、アルコールなどの影響により、栄養素の吸収が阻害されることで引き起こされる場合もあります。

現代人に多い「新型栄養失調」とは?

現代の日本では、食事をしっかり取っているにも関わらず、栄養失調に陥っている人も少なくありません。こうした状態は、主にエネルギー不足状態を示す従来の栄養失調と区別され、「新型栄養失調」「隠れ栄養失調」などと呼ばれています。

痩せ型の人だけでなく、過栄養や肥満の人が陥る場合もある、新型栄養失調。しっかり食べているにも関わらず、栄養が不足してしまうのはなぜなのでしょうか?

【原因は偏った食事による特定の栄養素の不足】

新型栄養失調の原因は、食生活の偏りによって、特定の栄養素が不足することです。麺類やパンなど、炭水化物のみで食事を済ませることが多い人や、野菜や肉、魚などをあまり食べない人は、摂取カロリーは足りていても、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどが不足しやすくなっています。

新型栄養失調は、一種の栄養不良とも捉えることができます。栄養失調には明確な定義がありますが新型栄養失調は定義が未だありません。上記のような栄養バランスが整っていない忙しい現代人には、新型栄養失調が比較的当てはまっていることも多いと考えられます。

最近のある調査結果では、日本人の全ての年齢層で総脂肪や飽和脂肪酸の摂取量が目標上限を超えていることが分かりました。その一方で、全ての年齢層でカルシウムが不足していたり、女性の多くが鉄の摂取量が不足している割合が高くなっている現状も。その他、目標量としてもたんぱく質、食物繊維、カリウムが下限値を下回っている人が一定の割合でいることが、分かっています。1)

この調査ではカルシウムや鉄の不足が指摘されていましたが、特にビタミンやミネラルも、知らず知らずのうちに不足しやすい栄養素です。まずは、不足しているビタミンやミネラルがないか、下記のチェックリストを参考に確認してみましょう。

1) Nana Shinozaki, Kentaro Murakami, Shizuko Masayasu, Satoshi Sasaki. Usual Nutrient Intake Distribution and Prevalence of Nutrient Intake Inadequacy among Japanese Children and Adults: A Nationwide Study based on 8-Day Dietary Records. Nutrients 2023, 15(24), 5113.

栄養失調になるとどんな症状が起きるの?

栄養失調に陥ると、例えば、下記のようなさまざまな症状が起きます。

  • ・体重が減る
  • ・筋力が低下する
  • ・だるさや疲れを感じる
  • ・体が冷える
  • ・風邪などにかかりやすくなる

このような症状は、別の病気などによって引き起こされることもありますが、医療機関を受診しても異常が見つからない場合、新型栄養失調を疑ってみてもよいかもしれません。ここからは、栄養失調になると体に起きる変化について、詳しく紹介していきます。

体重が減る

食事量が少なく、摂取カロリーが不足していると、体脂肪が減って体重が減少してしまいます。食事量が減っている高齢の方や、極端なダイエットをしている人に、特に起こりやすい症状といえるでしょう。

「最近、体重が大幅に減った」「痩せすぎている気がする」という人は、まずは、自分のBMIを知り、標準より痩せすぎていないか確認しましょう。

BMIは体格指数として使われている指数で、体重(kg)÷身長(m)2で求められます。例えば、体重が55kgで身長が160cmの人なら、BMIはおよそ21。BMI25以上が肥満、BMI18.5未満が低体重とされているため、標準的な体重といえるでしょう。

BMIが18.5未満の場合(50~64歳では20未満、65歳以降では21.5未満)や、BMIが以前より大幅に下がっている場合は、栄養失調に陥っている可能性も考えられるので、食生活を見直すことが重要です。

筋力が低下する

筋力の低下も、栄養失調の症状の一つです。筋肉を作るのに必要なたんぱく質を十分摂れていないと、筋肉量が減少し、筋力が低下してしまいます。

特に高齢の方は、栄養が足りている場合でも、加齢によって筋肉量が減少しやすくなっています。加齢による筋肉量の減少は「サルコペニア」と呼ばれていますが、栄養失調になると、このサルコペニアがさらに進行し、筋肉量が減ることも。その結果、転倒しやすくなり、怪我が増える恐れもあります。

コラム

サルコペニア肥満

高齢の方で、一見栄養が不足していそうには見えない体型でも、実は脂肪ばかりで筋肉量が少ない場合は、「サルコペニア肥満」とされます。

サルコペニア肥満は、さまざまな病気の一因になったり、免疫機能の低下に関与したりしています。最近では初老期の高齢者で増加傾向にあり、医療現場で問題視されていることもあり、現代の栄養失調の代表格といえます。

怪我や痛みによって体を動かす機会が減ると、さらに筋力が低下するだけでなく、買い物や食事の準備が難しくなり、食事量も減ってしまう場合も少なくありません。こうした負の連鎖は、心身が弱まってケアが必要になる状態「フレイル」を招くため、たんぱく質の不足には注意が必要です。また、カルシウムの吸収や筋肉の生成に欠かせないビタミンD、筋肉を効率的に働かせるためのエネルギーを生み出すためにビタミンB1、B6、B12も欠かせません。

だるさや疲れを感じる

食生活のバランスが乱れていたり、無理なダイエットをしていたりすると、エネルギーや、鉄分・ビタミンB群といった栄養素が不足し、だるさや疲れを感じるようになります。

エネルギー源が十分でも、ビタミン・ミネラルが足りていないと、エネルギーの産生がうまくいかず、疲労の回復も難しくなるでしょう。そのため、摂取した栄養素をエネルギーに変えるには、三大栄養素と呼ばれるたんぱく質・脂質・炭水化物だけでなく、ビタミン・ミネラルも一緒に摂取することが大切です。

特に生理のある女性は、鉄分が不足しがちです。鉄分が足りていないと貧血になってしまい、疲れやすくなってしまうため、不足していないか日頃から意識しましょう。

また、ビタミンB1は、炭水化物を代謝し、筋肉や心臓、脳のエネルギー源を作る手助けをする重要な栄養素。パンや麺類など、炭水化物だけで食事を済ませていると、ビタミンB1が不足し、エネルギーがうまく作り出せなくなるため、セットで摂るよう心がけましょう。

体が冷える

食生活の乱れや偏りによって栄養失調になると、体の冷えにつながることが分かっています。

例えば、トマトやきゅうり、なす、レタスなどの夏野菜や、そば、小麦、白砂糖などは、体を冷やす性質がある食品です。一方、玄米やかぼちゃ、かぶなどの根菜類、生姜やネギなどの香味野菜は、体を温めてくれる食品といわれています。

体を冷やす食品のみで食事を済ませたり、体を温める食品をあまり食べなかったりすると、冷えにつながるため、バランスよく食べることが大切です。

風邪などにかかりやすくなる

免疫機能が低下し、風邪などの感染症にかかりやすくなるのも、栄養失調の症状の一つです。

特に、体内で酵素やホルモン、免疫物質などを作るたんぱく質や、気道や腸の免疫機能に関わっているビタミンAが不足していると、免疫機能が低下しやすくなります。その他、ビタミンDや亜鉛の不足が、免疫機能に影響を及ぼすことも分かってきています。

すぐにできる! 新型栄養失調を改善する方法

新型栄養失調を改善するには、食生活を見直すことが最も重要です。不足しがちな栄養素については、栄養補助食品などを活用して補うのもよいでしょう。

ここからは、すぐに取り組める新型栄養失調の改善方法と予防方法を紹介します。

食生活を見直し、理想的な食生活に近づける

まずは、普段の食生活を見直して、食事量が足りているか、必要な栄養素が摂れているか、確認しましょう。その上で、食事の回数を増やしたり、不足している栄養素を多く含む食品を食事に取り入れたりして、理想的な食生活に近づけていくことが大切です。

【理想的な食生活とは?】

理想的な食生活に近づけるには、下記のことを意識するとよいでしょう。

  • ・1日3食を心がける
  • ・主食、主菜、副菜を食事の基本にする
  • ・PFCバランスを意識する(詳細は後述)
  • ・野菜、果物、乳製品なども組み合わせて、できるだけさまざまな色の食材を摂ることで栄養バランスを整える
  • ・大切なエネルギー源である糖質をしっかり摂る
  • ・必要十分なエネルギーとたんぱく質を摂取する(暴飲暴食は避ける)
  • ・たんぱく質は、一度にたくさん摂っても意味がないため、1食20-30g程度に分けて摂取する
  • ・たんぱく質を筋肉に変換するために、適度に運動を行う
  • ・塩分や糖分の過剰摂取に注意する
  • ・動物、植物、魚由来の脂質をバランスよく摂る

【食生活を見直す上で大切なのは?】

まずは、朝ごはんを抜くなどの「欠食」を避けるようにしましょう。食事の回数が減ると、1日の食事量が減ってしまい、エネルギーやたんぱく質が不足してしまいます。さらに、朝ごはんを抜いたり、夕ごはんの時間が遅くなったりすると、血糖値の変動が大きくなるため、集中力低下や食後の眠気が起きることも。

欠食をしたときとしていないときの血糖値変動の違いは以下のグラフの通り。

欠食時の血糖値変動グラフ

そのため、食事の時間を決めて、1日3食、規則正しく食べることが大切です。

特に、1回の食事でたくさん食べられないという場合は、欠食を避け、摂取するカロリーやたんぱく質をできる限り増やすようにしましょう。また、チーズなどの乳製品や果物や、必要に応じて栄養機能食品などを間食として食べると、カロリーやたんぱく質、ビタミンなどを補うことができます。

さらに、食事量だけでなく、たんぱく質(Protein)、脂質(Fat)、炭水化物(Carbohydrate)の摂取比率「PFCバランス」にも気を配ることが大切です。

PFCバランスは基本的にたんぱく質13~20%、脂質20~30%、炭水化物50~65%となることが理想です。ただし、たんぱく質の理想的なバランスは年齢や性別、妊娠中であるかなどによって異なるため、以下の表をご確認ください。

麺類やパン、ごはんのみで食事を済ませていると、たんぱく質やビタミンが不足しやすくなるので、肉・魚・卵・大豆製品など、たんぱく質やビタミンを多く含む食品を1品追加するとよいでしょう。その他、野菜や海藻類、きのこ類を副菜に取り入れると、ビタミンやミネラル、食物繊維など、不足しがちな栄養素を摂取することができます。

また、食べることは「おいしい」「楽しい」といった心の充足にもつながっています。エネルギーや栄養素を十分摂るには、食事内容を見直すだけでなく、食事を楽しむ工夫を行うことが大切です。下記のアイデアを参考に、できることから始めてみましょう。

  • ・誰かと一緒に食事を楽しむ機会を増やす
  • ・普段料理をしない人は料理にチャレンジしてみる
  • ・外食時にはおばんざいや定食など、小鉢が多く登場するメニューを選ぶ
  • ・食欲増進効果のあるお酢や香辛料、香味野菜などを取り入れる
  • ・和食、洋食、中華、エスニックなど、いろいろなジャンルを取り入れる
  • ・食器やカトラリーのバリエーションを増やし、盛り付けを楽しむ

【具体的にどんなメニューを食べたらよいの?】

栄養バランスを整えるには、下記のような食事を摂るとよいでしょう。自分の好みや体質などに合わせて、アレンジしてみてください。

<レシピ例>

  • ■朝食
    主食:ごはん 副菜:みそ汁 主菜:目玉焼き 乳製品:ヨーグルト 果物:リンゴ
  • ■昼食
    主食:ごはん 副菜:野菜炒め 主菜:魚の竜田揚げ 乳製品:牛乳 果物:みかん
  • ■夕食
    主食:ごはん 副菜:サラダ、スープ 主菜:豚肉の生姜焼き、キャベツ

栄養補助食品や医薬品、指定医薬部外品などから不足しがちな栄養素を補う

新型栄養失調を改善・予防するには、食生活を見直すことが重要です。しかし、「仕事や育児などが忙しくて食事に気が回らない」「病気や怪我で食事の準備が大変」という人も多いのではないでしょうか。

そういった場合は、不足しがちな栄養素を、栄養補助食品や指定医薬部外品で補うのも一つの手です。特に、栄養不足(栄養が足りていないこと)や栄養不良(栄養バランスが整っていないこと)によって疲れやだるさを感じているときは、エネルギーの補給だけでなく、エネルギーを作り出すのに必要なビタミンB群を含む栄養ドリンクを活用するとよいでしょう。

特に栄養ドリンク(指定医薬部外品)によって日々の栄養を補うことで、栄養不良によってもたらされる身体の不調、すなわち疲れやすさ、冷えやすさ、膝腰の不調、体力や筋力の低下や肌の不調を改善へと導くことができます。また、栄養不良だと睡眠の質、例えば寝つきの悪さなどにも影響が出ることもあり、これを改善することができる栄養ドリンクも出てきています。栄養ドリンクごとに効能を確認し、用途にあったものを選びましょう。

日々の栄養不良に伴う身体の不調の改善におすすめのアリナミン製品

どうしても忙しくて手が回らないときや、体調不良で食欲がないときは、ゼリー状飲料タイプの栄養ドリンクで栄養補給するのもおすすめです。

食欲不振で疲れやだるさを感じているときにおすすめのアリナミン製品

生活習慣を見直して食事量を増やす

運動量や生活リズムも、食生活に大きな影響を与えています。そのため、新型栄養失調を改善・予防するには、生活習慣を見直すことも重要です。

生活リズムが乱れると、朝起きるのが遅くなって1日2食になりやすく、栄養が不足しがちになります。また、夕食を食べる時間が遅いと、起床後に食欲が湧きにくくなり、朝ごはんが食べられなくなることも。こうした状態を改善するには、食事の時間を決めておくことが大切です。生活リズムも整い、1日3食しっかり食べられるようになるでしょう。

また、1日の活動量が減ると、エネルギー消費量が減り、食欲が湧きづらくなることが分かっています。ウォーキングなど、適度な運動を行うようにしましょう。体を動かすと、食欲が湧くだけでなく、腸内フローラが活性化し、栄養素を効率的に吸収できるようになります。病気や怪我で運動ができない場合は、できる範囲で体を動かすよう、意識してみましょう。

特に不足しがちな栄養素は? 1日の摂取量の目安

最後に、特に不足しやすい栄養素と、1日の摂取量の目安をそれぞれ紹介します。

カルシウム

カルシウムは骨や歯を作るのに必要な栄養素で、不足すると骨や歯が弱くなり、骨粗鬆症になりやすくなります。1日の推奨量は以下の通りです。

性別男性女性
年齢推奨量(mg/日)推奨量(mg/日)
18~29歳800650
30~49歳750650
50~74歳750650
75歳以上700600

<どんな食品にどのくらい含まれるか>

  • ・プロセスチーズ1切:約113mg
  • ・乾燥カットわかめ1人前:約87mg
  • ・油揚げ1枚:約62mg

鉄分

鉄分は全身に酸素を運ぶのに必要なヘモグロビンを作る栄養素で、不足すると貧血になりやすくなります。1日の推奨量は、以下の通りです。

性別男性女性
年齢推奨量(mg/日)推奨量(mg/日)
18~64歳7.56.5
65~74歳7.56.0
75歳以上7.06.0

※女性は月経なしの場合

特に女性は鉄分が不足しやすいので、多く含む食品を普段の食事に取り入れるなど、工夫を行いましょう。

<どんな食品にどのくらい含まれるか>

  • ・豚レバー1人前:約13mg
  • ・しじみ10個::約8.3mg
  • ・小松菜1株:約1.12mg

ビタミンA

ビタミンAには、目や皮膚の粘膜を健やかに保つ他、体の抵抗力を強める働きがあります。不足すると薄暗いところで目が見えにくくなったり、免疫機能が低下しやすくなったりするため、注意が必要です。

1日の推奨量は、以下の通りです。

性別男性女性
年齢推奨量(㎍RAE/日)推奨量(㎍RAE/日)
18~29歳850650
30~49歳900700
50~64歳900700
65~74歳850700
75歳以上800650

※㎍RAE(レチノール活性当量):ビタミンAを主要成分であるレチノールの相当量に換算した単位

ビタミンAは脂溶性ビタミンのため、耐容上限量が設定されています。サプリメントや医薬品などから摂取する際は、摂り過ぎに注意しましょう。

<どんな食品にどのくらい含まれるか>

  • ・うなぎ蒲焼き1串:約1,500㎍RAE
  • ・生の卵黄1個:約110.4㎍RAE
  • ・モロヘイヤ1束:約840㎍RAE

ビタミンB1

ビタミンB1は糖質からエネルギーを作り出すのに必要な栄養素で、不足するとだるさ・疲れを感じやすくなります。1日の推奨量は、以下の通りです。

性別男性女性
年齢推奨量(mg/日)推奨量(mg/日)
18~49歳1.41.1
50~74歳1.31.1
75歳以上1.20.9

<どんな食品にどのくらい含まれるか>

  • ・豚肉(ヒレ)1人前:約1.32mg
  • ・うなぎ蒲焼き1串:約0.75mg
  • ・紅鮭1切れ:約0.26mg

ビタミンB6

ビタミンB6は、たんぱく質の代謝を助ける栄養素で、不足すると、皮膚炎、免疫機能の低下、うつ状態などの異常が起きることも。1日の推奨量は、18歳以上の男性で1.4mg、18歳以上の女性で1.1mgとなっています。

性別男性女性
年齢推奨量(mg/日)推奨量(mg/日)
18~49歳1.41.1

<どんな食品にどのくらい含まれるか>

  • ・ブロッコリー1株:約0.75mg
  • ・玄米小盛り1杯:約0.21mg
  • ・かつお1柵:約1.9mg

ビタミンC

ビタミンCは毛細血管や歯、軟骨などを正常に保つために必要な栄養素で、日焼け防止の他、ストレスや風邪などに対する抵抗力を高める働きもあります。不足すると骨の形成不全、貧血などを引き起こす恐れがあるため、注意が必要です。

成人の1日の推奨量は以下の通りです。

性別男性女性
年齢推奨量(mg/日)
18歳以上100

<どんな食品にどのくらい含まれるか>

  • ・アセロラ(酸味の強いもの)1個:約102mg
  • ・キウイフルーツ(果肉が黄色のもの)1個:約112mg
  • ・ブロッコリー1株:約350mg

新型栄養失調を防ぐために、まずは栄養バランスを整えよう!

食べているつもりでも、気づかない間に陥っていることもある「新型栄養失調」。エネルギーやたんぱく質、ビタミン、ミネラルなどが不足すると、筋力が低下したり、疲れやすくなったりといった症状が現れる場合もあります。新型栄養失調を予防し、健やかな毎日を送るには、日頃の食事を見直して栄養バランスを整えることが大切です。「忙しくて食事に気を配れない」「バランスのよい食事を作るのが難しい」といった場合は、栄養補給ができる栄養ドリンクやゼリー状飲料から不足している栄養素を補うのもよいでしょう。

<参考文献>

日々の栄養不良に伴う身体不調
(疲れやすさ、膝腰のトラブル、寝つきの悪さ、
体力の低下)の
改善・予防に
アリナミンからのおすすめの製品

製品ラインナップをみる