更新日:2026年1月28日

糖質疲労とは?原因や対策、疲れと糖質の関係、食生活の改善方法を紹介

「食後の眠気がひどい」「最近集中力が低下している」「疲れやすい」と感じることはありませんか。甘いものやご飯、パン、麺類など糖質が大好きで、ついよく食べてしまう人の場合、こうした症状の裏には「糖質疲労」が隠れているかもしれません。「糖質疲労」は通常の疲労のメカニズムとは異なり、糖質の食べ過ぎによる血糖値の急上昇が関係している不調です。しかも、血糖値が高い状態が慢性的に続くと、将来的に糖尿病や生活習慣病につながるリスクも。この記事では、糖質疲労のメカニズムと原因、症状、糖質疲労の改善のために意識したい食生活や生活習慣をご紹介します。

監修

工藤 孝文 先生

そのだ内科 糖尿病・甲状腺クリニック 渋谷駅道玄坂院 副院長

INDEX

なぜ糖質によって疲労が起こるのか

「糖質疲労」とは、「血糖値スパイク」と呼ばれる血糖値の乱高下によって、疲労感や眠気、集中力の低下などの症状を引き起こす状態です。医学的な診断名ではありませんが、近年、疲労に対する血糖値の影響が注目されるようになったことから、知られるようになってきた言葉です。

糖質はエネルギー源となる大切な栄養素ですが、摂取量や食べる順番によっては、眠気やだるさなどを引き起こす可能性があります。ここでは、糖質疲労がどういった状態なのかを詳しく紹介します。

通常の疲労のメカニズム

では「疲労」とは、具体的に身体がどのような状態になっていることを指すのでしょうか。
日本疲労学会では、疲労を「過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望をともなう身体の活動能力の減退状態」と定義しています。

一般的に「疲労」とは、労働や運動などによる全身のオーバーワークによって、身体の中の細胞が酸化(さび付き)によって傷ついてしまい、修復が追いついていない状態のことを指します。傷ついた細胞を修復するには、十分な休養とエネルギーが必要ですが、それらが不足したまま放置されると、さまざまな不調につながります。疲労によって「休みたい」と感じるのは、過労によって病気にならないよう、身体が休養の必要性を知らせるアラートでもあるのです。

糖質疲労のメカニズム

「糖質疲労」は、血糖値の乱高下によって引き起こされる、疲労感や眠気、集中力の低下をともなう状態のことです。

食後は誰でも一時的に血糖値が高くなりますが、通常であれば膵(すい)臓から「インスリン」と呼ばれるホルモンが分泌されることで血糖値が下がっていき、食後約2時間以内には正常値に戻ります。

しかしご飯やパン、甘いお菓子などの糖質を一度に多く摂り過ぎると、血糖値が急激に上昇し、インスリンが大量に分泌されます。その結果、血糖値が急激に下がり過ぎてしまうことに。このように血糖値が急上昇した後に急降下する現象は、「血糖値スパイク」と呼ばれています。

この血糖値スパイクによって生じる症状として、疲労感や眠気、集中力の低下を覚えることがあります。

食後の集中力の低下には、他にも睡眠不足や環境要因などいくつか原因が挙げられますが、前述した通り、糖のみが過剰に摂取され、効率よくエネルギーにできていないことも理由に挙げられます。

特に、脳ではエネルギー源の多くをグルコース(糖質)に頼っていますが、これをエネルギーに変換するにはビタミンB1が欠かせません。集中したくて甘いものを摂るときには、ビタミンB1もセットで摂るとよいでしょう。

医薬品や指定医薬部外品には、ビタミンB1の吸収効率を高めた、フルスルチアミン(ビタミンB1誘導体)を配合したものもあり、賢く活用するのも手です。

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糖質疲労の原因と症状

ここでは糖質疲労の原因になりやすい生活習慣と、糖質疲労による症状を詳しく紹介します。

糖質疲労が起こる原因

糖質疲労は、血糖値スパイクによって引き起こされます。血糖値スパイクが生じやすい生活習慣には、下記が挙げられます。

・糖質の多い食事

ご飯やパン、麺類といった糖質の摂り過ぎは、食後の高血糖を招きます。また、おにぎりやジュース、麺類だけで済ませるような食事も、血糖値の急上昇を防ぐ「たんぱく質」「脂質」「食物繊維」などの栄養素が足りておらず、糖質疲労につながりやすいです。

・朝食を抜く

食事と食事の間が長時間空くことも、血糖値スパイクの原因となります。特に朝食を抜くと、昼食や夕食の後に高血糖になりやすくなります。

・糖質が多い食品の早食いや一気飲み

おにぎりやラーメンなど糖質が多いものを早食いすると、血糖値スパイクが生じやすくなります。またジュースやスポーツドリンクなど甘い飲み物の一気飲みも血糖値スパイクの原因に。一見ヘルシーそうな野菜ジュースにも、糖質が多く含まれているものもあるため注意が必要です。

糖質疲労による症状

糖質疲労による症状には、次のようなものがあります。

<糖質疲労チェックリスト>

  • ・昼食後、眠気やだるさを感じる
  • ・首の後ろが重い
  • ・食事量が少ないわけではないのにすぐに小腹が空く
  • ・イライラする
  • ・集中力が続かない

こうした症状が気になるときは、まずは食生活を見直すことが大切です。あわせて、眠気が強い場合は、日頃から睡眠不足ではないか、確認しましょう(睡眠時間と血糖の関係については後述します)。加えて、適切なカロリーを摂っていても、栄養のバランスが整っていないと、身体の不調がだるさとなって現れる場合もあります。

また、糖質疲労は、食事で摂取した糖が血中に一度に多量に流れ込むことで起こる症状でもあるので、後ほど説明する食べ方の工夫でも軽減できることがあります。

こうした対策とあわせて糖質の代謝をサポートし、エネルギーに変えるのに必須である、ビタミンB1を摂取するのもおすすめです。忙しい人は、ビタミンB1をより吸収しやすいように改良された「フルスルチアミン」(ビタミンB1誘導体)が配合されたビタミン剤などを用いるのも一つの手です。

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糖質疲労を起こさないために意識したい食生活

ここでは、糖質疲労の原因となる血糖値スパイクを防ぐために意識したい食生活について紹介します。

バランスのよい食事を意識する

糖質に偏らない、バランスのよい食事を取ることが大切です。主食・主菜・副菜を基本に、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルの五大栄養素を満遍なく摂取しましょう。

野菜や海藻類に含まれる食物繊維には、糖の吸収を緩やかにし、血糖値の急上昇を防ぐ働きがあります。また、たんぱく質と脂質は、血糖値の急上昇を防ぐ効果があるので、糖質疲労が気になる人は、意識して摂取しましょう。例えば、コンビニで昼食を買うときは、おにぎりにゆで卵やサラダチキン、ドレッシングをかけたサラダなどを組み合わせると、血糖値上昇の抑制につながります。

また、糖質からエネルギーを作り出すためにはビタミンB1が必要になるため、糖質を摂るときはビタミンB1も一緒に摂るのもよいでしょう。ビタミンB1は豚肉、大豆などに多く含まれています。食事からの摂取はもちろん、足りない分はビタミン剤などを活用して補うことも一つの手です。

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「カーボラスト」を意識する

何をどんな順番で食べるかも、血糖値の上がり方に影響を与えます。

野菜や海藻類を先に食べると、食物繊維が腸で糖質の吸収を抑えて血糖値の急上昇を防いでくれます。また腸内環境が整うことによって、インスリンの働きが高まることも期待できるでしょう。

また脂質には胃の運動を抑え、食べ物が小腸へ排出されるまでの時間を長くする働きがあります。たんぱく質を先に食べると、インスリン分泌を促す消化管ホルモンの分泌が促され、胃からの食べ物の排出が遅くなって、血糖値の上昇が緩やかになります。以上を踏まえ、血糖値スパイクを避けるためには、おかずやサラダから食べ、ご飯やパン、麺類といった糖質は最後に食べるように心がけましょう。

適切な量の糖質を摂取する

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、炭水化物(糖質+食物繊維)を総エネルギーの50~65%に保つことが推奨されています。例えば、1日2,000kcal摂取する必要がある成人の場合、炭水化物の摂取量は約250~325gが目安となります。主な食品に含まれる炭水化物量の目安は、角形食パン1枚(6枚切り)あたり46.4g、ご飯小盛り1杯100gあたり37.1g、そば(ゆで)170gあたり26.0gです。

糖質疲労を感じる場合は、糖質の摂取量を見直すことが必要です。目安として1食あたり糖質40g(おにぎり1個分)くらいに留めるとよいでしょう。野菜ジュースや春雨など、ヘルシーそうで意外に糖質の含有量が多い食品にも注意してください。

血糖値の上昇が緩やかな主食を選ぶ

玄米、雑穀米、ライ麦や全粒粉のパン、そば、全粒粉パスタなど精製されていない食品は、白米や一般的な小麦のパンよりも血糖値を上げにくいとされています。糖質疲労が気になる方は、毎日の主食をこれらの食品に変更するのもおすすめです。ただし、血糖値を上げにくい食品であっても糖質であることに変わりはないので、食べ過ぎには注意が必要です。

朝食は抜かない

糖質疲労を防ぐためには、朝食を抜かないことが大切です。朝にたんぱく質を摂ると一日中血糖値が上がりにくくなります。朝食には、ご飯やパンに納豆、卵、ヨーグルトなどをプラスするよう意識しましょう。食欲がない場合は、食事を少量ずつ、数回に分けて食べる方法もおすすめです。

食事を摂取するタイミングに気をつける

夜遅くに食事を取ると、昼間に比べて血糖値が上昇しやすくなるため、注意が必要です。帰宅時間が遅いなどで夕食を食べる時間が遅くなる場合は、夕方にサンドイッチやおにぎりなどの炭水化物と野菜を食べ、帰宅後、野菜とおかずを食べるなど、食事を分けるように工夫すると、血糖値の急上昇を抑えることができます。

暴飲暴食・早食いを避ける

甘いものやスナック菓子、菓子パン、アルコールなどの暴飲暴食は糖質の過剰摂取にもつながりやすいです。特にビールや日本酒などの醸造酒は糖質を含むため、飲み過ぎには気をつけましょう。

早食いも血糖値スパイクを起こす原因の一つ。食事に時間をかける方が、血糖値の上昇が緩やかになり、満足感も高まります。30回以上を目安に、よく噛むことで消化・吸収のスピードが緩やかになり、食後の血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。可能であれば1食に20分以上かけることを目標にしましょう。

食生活以外の生活習慣を改善する

ここでは、糖質疲労を防ぐために、食生活以外で改善したい生活習慣を紹介します。

・運動習慣をつける

運動も血糖値スパイクを防ぐ効果があります。運動は大きく分けて、ウォーキング、ジョギングなどの有酸素運動とレジスタンス運動(筋トレ)の2つがありますが、どちらの運動も血糖値を安定させる効果が期待できます。

特に食後1~2時間以内に運動することで、血中のブドウ糖が筋肉で使われ、血糖値が下がりやすくなるといわれています。また運動を継続することで、インスリンが効きやすい体質にもなります。

レジスタンス運動(筋トレ)の場合は、食前に行っても血糖値の上昇を緩やかにする効果が期待できます。まとまった運動の時間が取れない場合は、食後に洗い物や掃除機かけなどの家事をする形でも問題ありません。安静にしているときと比較すると、血糖値の上昇を抑えられるため、こまめに動くようにしましょう。

・十分な睡眠時間を確保し、質のよい睡眠を取る

睡眠時間が不足すると、満腹感を起こすホルモン「レプチン」の分泌が低下して、食欲を増進させるホルモン「グレリン」の分泌が増えるため、食事量が増加する傾向があります。また血糖値をコントロールするホルモン「インスリン」の働きも悪くなるため、血糖値も上昇しやすくなります。

適切な睡眠時間は、年齢や季節、個人差によって異なりますが、成人の場合は6~8時間程度必要といわれているため、最低でも6時間は確保するようにしましょう。

また、睡眠時間と合わせて、睡眠の質を高めることも重要です。糖質の摂り過ぎには気をつけたいところですが、栄養不足も睡眠の質と関連しています。やはり、食生活に気をつけられるとよいでしょう。

必要に応じて、栄養不良にともなう寝つきの悪さや眠りの浅さを改善・予防するドリンク剤なども活用してみてください。

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血糖値をうまくコントロールして、糖質疲労を改善しよう

糖質はエネルギー源となる大切な栄養素ですが、摂取量によっては、健康な方でも血糖値を急上昇させて「糖質疲労」と呼ばれる症状を引き起こします。食後に眠気やだるさ、疲労を感じるという方は、食事内容がお米やパン、麺類に偏っていないか、量は適切か、見直してみましょう。また、いきなり主食(糖質)から食べ始めると、血糖値が急上昇しやすくなるため、野菜やたんぱく質を先に食べる工夫も、糖質疲労の予防につながります。糖質を摂ることが多い人は、量や順番に気をつけながら、糖質の代謝を助けるビタミンB1が配合されたビタミン剤を取り入れるのも一つの手です。血糖値をライフスタイルの工夫からうまくコントロールして、健康な毎日を手に入れましょう。

コラム

糖化

糖化とは、体内で余分な糖がタンパク質と結びつく反応のことです。この糖化によって体にかかる負担は「糖化ストレス」と呼ばれ、糖質を過剰に摂取し続けて高血糖の状態が続くと、この糖化ストレスが増大するといわれています。

糖化が進行すると、最終的には「糖化最終生成物(AGEs:Advanced Glycation End Products)」と呼ばれるさまざまな物質が体内に生成されます。これらのAGEsは、私たちの健康や美容にさまざまな悪影響を及ぼすことがわかっています。

例えば、肌においては、コラーゲンが糖化されると弾力やハリが失われやすくなります。さらに、AGEsが皮膚の細胞に蓄積することで、シミやくすみの原因にもつながると考えられています。健康面では、血管組織の糖化が進むことで、動脈硬化のリスクが高まることもあります。

<参考文献>
  • 薗田憲司(著)「血糖値を制して脂肪を落とす!」Gakken, 2023
  • 工藤孝文(著)「その症状、『糖質疲労』かもしれません」PHP研究所, 2025
  • 山田悟(著)「糖質疲労」サンマーク出版, 2024

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