更新日:2021年12月1日

筋肉を鍛えて、腰痛防止・疲れ防止の体に

いきいきとした毎日を送るためには、正しい健康のための基礎知識が大切です。
みなさんは、以前に比べて、ずいぶん疲れやすくなったなぁと、お思いではないでしょうか? 年齢を重ねると、一般的に「疲れ」を感じやすくなることが言われています。
これからも前向きにチャレンジを続けるみなさまへ、ちょっとしたひと工夫で改善できる健康情報をお届け致します。
ぜひ、みなさまの健やかな毎日にお役立てください。

監修

三上 裕嗣

聖路加国際病院整形外科医幹

INDEX

筋肉を鍛えて、腰痛防止・疲れ防止の体に

加齢とともに腰痛で悩む人が増えます。原因の多くが骨、椎間板、腰周辺を支えている筋肉の衰え(筋肉量の減少)によるものです。その一方で、高齢になると食事量が減少し、さまざまな栄養素が不足しがち。
体の健康のためには、食事ではビタミン類をはじめとする各種栄養素の摂取不足にならないよう配慮しながら、バランスのよい食事を摂るよう心がけましょう。特に腰痛には、普段の姿勢に注意することと、腰痛体操で筋肉を鍛えることで痛みを軽くすることができます。
筋肉の衰えは、基礎代謝機能の低下を招き、体の疲れが残ることにもつながります。筋肉を鍛えて、腰痛防止、疲れ防止の体を作りましょう。

起床時の急な動きは禁物

朝の起床時は、腰痛を起こしやすい危険な時間帯です。目ざめたばかりだと血液循環が十分でないため筋肉が硬くなっていますから、急な動きは筋肉にダメージを与え腰にも影響します。最も危険なのは反動をつけて起き上がること。まず横向きになり、手で体を支えながらゆっくり起き上がりましょう。

同じ姿勢を長く続けない

家庭でも外でも、同じ姿勢を長時間とり続けると首、肩、腰などの筋肉が凝り固まってきます。1時間ごとに10分くらいは、大きく伸びをするなど軽く体を動かして筋肉の緊張を和らげましょう。
また前かがみの姿勢も、背骨の自然なS字カーブに逆らう姿勢なので腰痛の原因になります。いすに座る、車を運転する、台所仕事をするなどのときに前かがみになりがちですから、次のようなことに注意しましょう

  • いすに座るとき

    腰かけたときに股関節、膝関節が90度に曲がり、足裏が床にぴったり着いている高さがよい。長い時間座り続けるときは脚を組み、ときどき組み替えると腰への負担が軽くなります。

  • 車を運転するとき

    背もたれを起こして深く座り、腰を背もたれに密着させます。長時間の運転になるときは、ときどき車から降りて腰の曲げ伸ばし運動をしましょう。

  • 台所仕事をするとき

    調理台に前かがみになりがちです。高さ15cmほどの台を用意し、片足ずつ交互に載せて作業をすれば、腰や背中の筋肉の緊張が和らげられます。

筋力維持はいちばんの腰痛対策

老化とともに腰の骨を支える筋力は衰えるのに、関節がすり減って筋肉にかかる負担が増え、腰痛をもたらします。この緩和には、筋肉を鍛えて筋力を高める、あるいは筋力を維持することが大切です。代謝の低下にともなう筋肉の疲れを早くとるためにも有効です。次のような筋肉体操をそれぞれ10回ずつ、1日に3~5セット行ってください。

立って行う筋肉体操

  • 前後屈運動

    両足を肩幅より少し広く立ち、上体をゆっくり前に倒します。次いでゆっくり起こしていき、軽く腰を反らし、胸を張ります。

  • 回旋運動

    両足を肩幅より少し広く立ち、両腕を肩の高さまで上げて左右に大きく振りながら腰をひねります。

あお向けに寝て行う筋肉体操

  • ヒップアップ運動

    両膝を軽く立て、腰は床に着けたままお尻だけ少し持ち上げ、5~10秒間保ちます。

  • 下肢伸展運動

    片方の膝を両手で抱え込んで胸に引き寄せ、もう一方の脚は床にぴったり着くようにしっかり伸ばします。

  • 下肢伸展運動+腰部回旋運動

    片方の脚をしっかり伸ばしたまま、もう一方の脚を交差させて腰をひねります。このとき両肩が床から離れないように注意。

ウォーキングで腹筋と背筋を鍛える

腰痛を起こす骨の変形は、腹筋と背筋を鍛えることでカバーできます。そこでおすすめなのは、ウォーキングです。両腕をよく振って行うウォーキングは全身運動のなかで腹筋と背筋を鍛え、有酸素運動でもあるので代謝を高めることができます。できれば毎日30分くらい行いましょう。腰や膝に痛みがあるときは、プールでの水中ウォーキングが安全です。

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